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求人票の見方|固定残業代・年間休日・試用期間・勤務地を確認するポイント

サイト管理人
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転職1回・転職活動3回を経験。実体験をもとに情報をお届けします。
求人票は、応募するかどうかを決める最初の材料です。ただ、「固定残業代って何?」「年間休日は何日あれば多いの?」「試用期間や転勤の記載はどう読めばいいの?」と、書かれている言葉の意味が分からないまま読み進めてしまうこともあります。この記事では、求人票の主な項目の読み方を整理したうえで、固定残業代(みなし残業)・年間休日・試用期間・勤務地について確認したいポイントをまとめました。求人票の表示のルールや、求人票と実際の条件が違ったときの相談先も、厚生労働省などの公的な情報で確認しています。
⚠️ はじめにお読みください
この記事は、2026年10月時点で厚生労働省などが公表している情報をもとに、一般的な見方を整理したものです。求人票の書き方は会社や求人媒体によって異なり、「この表現があるから問題がある」「この書き方なら安心」と言い切ることはできません。ここで挙げるのは「確認したほうがよい点」です。数字は、全体の傾向や説明用の例であり、個別の求人の良し悪しを判断するものではありません。法令の具体的な適用や、実際に困ったときの対応は、ハローワークや労働局などの窓口にご確認ください。

① 求人票に書かれる内容のルール|募集時に明示されること

求人票に書かれる内容には、法令でルールがあります。職業安定法の第5条の3は、労働者の募集を行う者に対し、従事すべき業務の内容や賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならないと定めています。求人票や募集要項で少なくとも示す項目として、厚生労働省のリーフレットは次のものを挙げています。

📄 求人票・募集要項で明示される主な項目(厚生労働省のリーフレットの例)
  • 業務内容、契約期間(更新の有無や基準を含む)、試用期間
  • 就業場所、就業時間、休憩時間、休日、時間外労働
  • 賃金(固定残業代がある場合はその内訳)、加入保険、受動喫煙防止措置
  • 募集者の氏名または名称(派遣労働者として雇用する場合は、その旨)

このうち、2024年4月1日の職業安定法施行規則の改正で、次の3つが明示すべき項目に加わりました。「変更の範囲」とは、雇い入れの直後だけでなく、将来の配置転換なども含めた、契約期間中の範囲のことです。

また、2022(令和4)年10月1日に施行された改正職業安定法では、求人情報について、虚偽の表示や誤解を生じさせる表示をしてはならないこと、募集を行う者は情報を正確かつ最新の内容に保たなければならないことが定められました(第5条の4)。厚生労働省のリーフレットには、誤解を生じさせる表示の例として、固定残業代の基礎となる時間数を示さずに基本給に含めて表示することなどが挙げられています。

求人広告のスペースが足りないなどの場合は、一部を面談時に示すことも可能とされていますが、その場合も、原則として面接などで最初に接触する時点までに、すべて明示する必要があるとされています。

② 求人票の主な項目の読み方

求人票の項目ごとに、見ておきたい点を整理します。法令で定められた「正解」があるわけではなく、自分の優先順位と照らして、書かれていること・書かれていないことを確かめるための目安として使ってください。

項目 見ておきたい点
仕事内容・雇用形態 職種名だけでなく、具体的な業務の中身。正社員・契約社員などの区分、契約期間の定めの有無。「試用期間中は契約社員」のような書き方は、正社員の募集であるかのような誤解を生じさせる表示の例として挙げられている
勤務地・転勤 最初の勤務地だけでなく、「変更の範囲」の記載(⑤で後述)。転勤の有無や範囲、在宅勤務の扱い
勤務時間・休憩・残業 始業・終業時刻、休憩時間、時間外労働の有無と月平均の目安。変形労働時間制(一定期間の平均で労働時間を決める仕組み)やシフト制かどうか
休日・休暇 週休2日制の種類、祝日・年末年始・夏季休暇の扱い、年間休日の日数(④で後述)、年次有給休暇
給与 月給の総額だけでなく、基本給と各種手当の内訳、固定残業代の有無(③で後述)。賞与(ボーナス)の有無・回数・実績の書き方、昇給の有無と時期
試用期間 有無、期間、試用期間中の賃金や条件が本採用後と違うか(⑤で後述)
加入保険 雇用保険・労災保険・健康保険・厚生年金の加入状況。「あり」と書かれているのに加入できなかった、という相談例がハローワークの案内に載っている
募集の背景など 増員か欠員補充かなど。書かれていないことも多く、面接で聞く項目になる(⑥で後述)

賞与や昇給は、「あり」と書かれていても、金額や支給が約束されているとは限りません。「月給25万円〜40万円」のような幅は、経験などで決まる可能性があることも踏まえて読みましょう。

③ 固定残業代(みなし残業)の仕組みと確認点

固定残業代とは

固定残業代(求人では「みなし残業代」「定額残業代」などとも書かれます)とは、一定時間分の時間外労働・休日労働・深夜労働に対する割増賃金を、あらかじめ定額で支払う仕組みのことです。厚生労働省のリーフレットでは、名称にかかわらず、こうした定額の割増賃金を「固定残業代」と呼んでいます。

労働基準法第37条は、時間外労働に対して、通常の賃金に2割5分以上の割増賃金を支払うことを定めています(月60時間を超える時間外労働は5割以上)。固定残業代の制度があること自体が問題というわけではありません。ただ、内訳が分からないと基本給や残業の扱いを誤解しやすいため、表示のルールが示されています。

求人票に示されるべき3つのこと

厚生労働省のリーフレットは、固定残業代の制度を採用する場合、募集要項や求人票に次の3つすべてを明示するよう求めています。

✅ 固定残業代の表示で確認したい3点
  • 固定残業代を除いた基本給の額
  • 固定残業代に関する労働時間数と金額等の計算方法(何時間分で、いくらか)
  • 固定残業時間を超える時間外労働・休日労働・深夜労働に対して、割増賃金を追加で支払う旨

同じリーフレットでは、ハローワークに寄せられる求人票と実際の労働条件の相違の申出・苦情で、内容として一番多いのが「賃金に関すること(固定残業代を含む)」であること(平成29年度の厚生労働省職業安定局の集計)も紹介されています。

計算のイメージ(説明用の数字です)

次の例は、仕組みを理解するための実在の求人ではない説明用の数字です。実際の計算は、手当の種類や労働時間の決め方によって変わります。

項目 説明用の例
求人票の表示(例) 月給27万7,500円(基本給24万円+固定残業代3万7,500円(時間外労働の有無にかかわらず20時間分)。20時間を超える分は追加で支給)
1時間あたりの基本給(例) 24万円 ÷ 月の平均所定労働時間160時間 = 1,500円
割増後の1時間あたり(例) 1,500円 × 1.25 = 1,875円
20時間分の固定残業代(例) 1,875円 × 20時間 = 3万7,500円

この例のように、時間数と金額が示されていれば、「月給27万円台」という表示の中に、固定残業代が含まれていることを読み取れます。反対に「月給27万7,500円」とだけ書かれていて内訳が分からないと、時間外労働に対する賃金がどこまで含まれているのか判断できません。厚生労働省のリーフレットには、基本給のうち通常の賃金にあたる部分と割増賃金にあたる部分とを判別できない場合に、割増賃金が支払われたとはいえないと判断された裁判例も紹介されています。

確認したい点

📝 求人票・面接・内定後に確認したいこと
  • 固定残業代が含まれているか。含まれる場合、何時間分で、いくらか
  • 固定残業代を除いた基本給はいくらか(賞与や昇給の計算の基準になる場合があります)
  • 固定残業時間を超えた分は、追加で支給されるか。実際にどのように精算されているか
  • 含まれる時間数が、実際の残業の状況とかけ離れていないか。時間外労働の上限は、労使協定(36協定)を結んだ場合でも原則として月45時間・年360時間とされています(労働基準法第36条。臨時的な特別の事情がある場合の例外あり)。時間数が長いときは、実際の運用を面接で聞いておくと安心です
  • 「営業手当」などの名前の手当に、固定残業代が含まれていないか

固定残業代があるからといって、それだけで良い・悪いは決められません。内訳が示され、超過分の扱いが説明されているかを見て、分からない点は応募前や面接で確認しましょう。

④ 年間休日の数え方と、確認したいこと

年間休日には何が含まれるか

厚生労働省の「就労条件総合調査」では、年間休日総数を1年間の休日の合計日数とし、就業規則などで労働義務がないとされた週休日(土日など)と、国民の祝日、年末年始、夏季休暇、会社記念日などの休日を含むと定義しています。一方で、年次有給休暇分は含まれません。求人票の「年間休日」も、一般にはこうした会社が定めた休日の合計を指すことが多いですが、数え方は異なる場合があるため、内訳を確認しておくと安心です。

平均はどのくらいか

令和7(2025)年の就労条件総合調査(常用労働者30人以上の民営企業が対象、令和6(2024)年1年間の状況)では、年間休日総数の平均は次のとおりでした。

区分 年間休日総数の平均
1企業平均 112.4日
労働者1人平均 116.6日

出典:厚生労働省「令和7年 就労条件総合調査 結果の概況」。全体の平均であり、業種・企業規模・職種によって幅があります。

平均より多い・少ないだけで、その求人の良し悪しは決められません。1日の労働時間や残業の多さ、給与とあわせて見るのが現実的です。

「週休2日制」と「完全週休2日制」の違い

求人票で見落としやすいのが、この2つの違いです。就労条件総合調査では、「完全週休2日制」より休日日数が実質的に少ない制度として、月3回、隔週、月2回、月1回の週休2日制などを挙げています。「週休2日制」と書かれていても、毎週2日休めるとは限らないということです。令和7年調査では、「何らかの週休2日制」の企業が92.6%、「完全週休2日制」の企業が65.5%でした。

法律との関係と、日数の目安

労働基準法は、労働時間を原則として1日8時間・1週40時間までと定め(第32条)、休日は毎週少なくとも1回(または4週間を通じて4日以上)与えることとしています(第35条)。当サイトの簡易計算では、1日8時間・週40時間を超えないようにするには、1年間(365日)で、おおむね104〜105日程度の休日が必要になります。ただし、変形労働時間制の場合や、1日の所定労働時間が8時間より短い場合は、この計算どおりにはなりません。あくまで目安の一つです。

✅ 休日について確認したいこと
  • 年間休日は何日か。祝日・年末年始・夏季休暇は休日に含まれているか
  • 週休2日制は、完全週休2日制か。シフト制の場合は、月の休日数がどう決まるか
  • 1日の所定労働時間は何時間か(同じ年間休日でも、1日の長さで負担は変わります)

⑤ 試用期間・勤務地(転勤)・契約期間の見方

試用期間

厚生労働省のリーフレットの記載例には、「試用期間あり(3か月)」のように試用期間の有無と期間を書くこと、また試用期間中だけ賃金が違う場合は、その金額もあわせて書く例が示されています。確認したいのは次の点です。

試用期間の考え方や、期間中に気をつけたいことは転職後の試用期間で気をつけることで取り上げています。

勤務地・転勤

2024年4月以降、求人票には、雇い入れ直後の就業場所に加えて就業場所の変更の範囲を書くことになっています。厚生労働省のリーフレットの記載例では、「(雇入れ直後)大阪支社、(変更の範囲)本社および全国の支社、営業所」「(雇入れ直後)渋谷営業所、(変更の範囲)都内23区内の営業所」のように、具体的に書く形が示されています。

変更の範囲が広く書かれている場合は、将来の配置転換や転勤の可能性が広いと読めます。これは良し悪しではなく、自分の生活(家族、住まい、通勤)との相性を確かめるための情報です。転勤の頻度は求人票から分かりにくいため、面接で聞いておくと安心です。

契約期間(有期の場合)

契約期間に定めがある(有期の)求人では、更新の有無、更新の基準、通算契約期間や更新回数の上限も明示する項目です。契約社員から正社員を目指す場合の考え方は契約社員・派遣社員から正社員を目指す転職のコツも参考にしてください。

⑥ 求人票だけでは分からないことと、確認のしかた

求人票には、書かれていることと、書かれていないことがあります。次のような点は、求人票だけでは実態をつかみにくいため、面接・面談・内定後の書類で確かめます。

知りたいこと 確認のしかたの例
実際の残業時間、固定残業代の運用 面接で「月の残業は平均でどのくらいですか」「固定残業代に含まれる時間を超えた場合は、どのように精算されますか」と聞く
転勤の頻度、配属の決まり方 「勤務地の変更の範囲に書かれている地域で、これまで異動された方はいますか」と聞く
休日の実態、有給休暇の使いやすさ 「年間休日の内訳(祝日・夏季休暇など)」と「有給休暇の取得状況」を聞く
募集の背景、配属先の様子 増員か欠員補充か、チームの人数などを聞く
最終的な労働条件 内定後に、労働条件通知書などの書面で確認する(労働条件通知書の見方)

「入社後のイメージを持ちたい」という姿勢で聞くと、やりとりが円滑になりやすいと言われます。質問の考え方は面接での逆質問の考え方とコツ、リモートワークの記載の見方はリモートワーク可の求人の見分け方が参考になります。

面接で聞きにくいときは、転職エージェントを通して確認する方法もあります(転職エージェントの使い方、初回面談の流れ)。口コミサイトの情報は、個人の感想で、時期や部署によって異なるため、参考程度にとどめて使いましょう(転職口コミサイトの使い方と注意点)。また、求人票は掲載された時点の情報です。募集内容が更新されている場合もあるため、応募前に最新の内容を見直しておくと確実です。

⑦ 求人票と実際の労働条件が違ったとき

入社前後に、求人票や説明と実際の条件が違うと気づくことがあります。公的な情報で確認できる内容を整理します。

まず、書面などで条件を確認する

労働基準法第15条は、使用者は労働契約を結ぶときに賃金・労働時間その他の労働条件を明示しなければならないと定めています。また、明示された労働条件が事実と相違する場合、労働者は即時に労働契約を解除できるとされ、就業のために住居を変更した人が契約解除の日から14日以内に帰郷する場合は、使用者が必要な旅費を負担することも定められています。ただし、実際に契約を解除するかどうかは影響が大きいため、決める前に、下記の窓口などに相談することをおすすめします。

求人票や面接でのメール、労働条件通知書などは保存しておくと、後で役立ちます。

相談できる公的な窓口

窓口 内容
ハローワーク求人ホットライン ハローワークで紹介された求人の内容が実際と違う場合の窓口(求職者・就業者専用、電話03-6858-8609)。案内では、面接で求人票より低い賃金を提示された、「あり」とされていた雇用保険・社会保険に加入させてもらえない、といった例が挙げられています。担当のハローワークが事実を確認し、会社に是正指導を行うとされています。最寄りのハローワークでも相談できます
総合労働相談コーナー 各都道府県の労働局や労働基準監督署内などに設置されている窓口。労働問題全般の相談を、予約不要・無料で受け付けており、就活生からの相談も受け付けています。法律違反の疑いがある場合は担当部署に取り次ぎ、「助言・指導」や「あっせん」の制度も案内しています(土・日・祝日・年末年始は閉庁)

民間の求人サイトや転職エージェント経由の求人でも、総合労働相談コーナーなどで相談できます。開設時間や電話番号は、お住まいの地域の労働局のページで最新の情報をご確認ください。

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求人票の読み方や応募先の選び方を、第三者に相談してみたい方へ

求人票の内容に不安があるときは、条件の確認を手伝ってもらえる相談先もあります。広告主の紹介によると、ユメキャリAgentは、大手企業の現役の面接官が運営している転職エージェントです。利用を決める前に、ハローワークなどの公的な窓口とも見比べて検討してください。サービスの内容や対象、利用の条件は、公式サイトでご確認ください。

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求人票の見方や条件の確認は、公的な窓口や転職エージェントなど、複数の相談先で聞いてみることもできます。それぞれの特徴を比べておくと、自分に合う相談先を選びやすくなります。

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📌 まとめ

  • 求人票には、業務内容・賃金・労働時間・休日・就業場所などの明示が求められている。2024年4月から「業務・就業場所の変更の範囲」「有期契約の更新の基準」が加わり、2022年10月からは虚偽・誤解を生じさせる表示の禁止などが定められている
  • 固定残業代は、基本給の額・何時間分で何円か・超えた分は追加で支給する旨の3点が示されているかを確認する。あるかないかより、内訳と運用を見る
  • 年間休日は、会社が定めた休日の合計で、年次有給休暇は含まない。令和7年調査の平均は1企業平均112.4日・労働者1人平均116.6日。祝日の扱いや「週休2日制」と「完全週休2日制」の違いも確認する
  • 試用期間は、有無・期間・期間中の条件を確認する。勤務地は「変更の範囲」の書き方で、将来の転勤の可能性を読み取る
  • 求人票だけでは分からない残業の実態や転勤の頻度は、面接・エージェント・内定後の書面で確かめる
  • 実際の条件が違ったときは、ハローワーク求人ホットラインや総合労働相談コーナーなどに相談できる。契約の解除などを決める前に、窓口に確認する
参考にした公的機関の情報

※2026年10月に各ページの内容を確認しました。法令や資料は更新されることがあります。最新の情報は、各公式サイトやお近くのハローワークでご確認ください。

※この記事は、求人票の見方に関する一般的な考え方と、公的機関が公表している情報をまとめたものです。企業や求人、地域、個人の状況によって異なり、個別の求人の良し悪しや、法令の具体的な適用を判断するものではありません。実際に困ったときは、お近くのハローワークや都道府県労働局、総合労働相談コーナーにご確認ください。