【PR】この記事にはプロモーション(広告)が含まれています。

転職先の有給休暇はいつから?|入社6か月後の付与と、前の会社の日数が引き継がれるか

サイト管理人
サイト管理人
転職1回・転職活動3回を経験。実体験をもとに情報をお届けします。
転職が決まると、「新しい会社の有給休暇は、いつから使えるのだろう」「前の会社で残っていた日数は持ち越せるのかな」と気になる方は多いと思います。結婚式や引っ越し、通院の予定が入社直後にあるときは、なおさらです。この記事では、転職先の年次有給休暇がいつ・何日付与されるのか、前の会社の日数や勤続年数が引き継がれるのか、入社直後や試用期間中はどうなるのかを、e-Gov法令検索の労働基準法第39条と、厚生労働省などの案内で確認できた範囲でまとめました。「あなたの会社の対応が法律に合っているか」といった判断はしません。前の会社を辞めるときの有給消化や入社時期の調整は内定後の入社時期交渉・有給消化のコツで説明しているので、この記事は「新しい会社で、有給休暇がいつから使えるか」に絞っています。
⚠️ はじめにお読みください
2026年10月時点で、e-Gov法令検索(労働基準法)と、厚生労働省・都道府県労働局・大阪府などの案内で確認できた範囲を整理しました。あなたの会社の対応が法律に合っているかを判断する記事ではなく、法律相談でもありません。有給休暇の付与の時期や日数、申請の手続きは、雇用形態や契約の内容、会社の就業規則によって異なる場合があります。ご自身のケースは、労働条件通知書や就業規則、勤務先の人事・総務の担当者、お住まいの地域の総合労働相談コーナーなどに確認してください。

① 転職先の有給休暇は「入社から6か月後」が基本

年次有給休暇(有給休暇、有休)は、労働基準法第39条に定められた制度です。e-Gov法令検索で条文を確認すると、第1項に、雇入れの日から起算して6か月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に、10労働日の有給休暇を与えなければならないという趣旨の定めがあります。

つまり、法律のうえでは、入社日から6か月間働き、その間の出勤率が8割以上であれば、10日が付与されるのが出発点です。厚生労働省のリーフレットには、4月1日に入社した場合に10月1日に10日が付与される例が載っています(この付与の日を「基準日」といいます)。

この制度は、正社員、パートタイム労働者、シフト制の労働者といった区分に関係なく、要件を満たした労働者に適用されると、厚生労働省の「年次有給休暇取得促進特設サイト」で説明されています。パートやアルバイト、有期雇用でも、週の労働日数に応じた日数が付与されます(次の章の表)。

出勤率の計算では、業務上のけがや病気で休んだ期間、育児休業や介護休業の期間、産前産後の休業の期間は、出勤したものとみなされます(労働基準法第39条第10項)。

📝 この章のポイント
  • 付与のタイミングは、入社日(雇入れの日)から6か月たった日(基準日)
  • 条件は「6か月間の継続勤務」と「全労働日の8割以上の出勤」
  • 最初の付与は10日。その後は勤続年数に応じて増える

② 付与日数の表(通常の働き方と、週の労働日数が少ない場合)

厚生労働省のリーフレット「リーフレットシリーズ労基法39条」に示されている付与日数です。まず、週の所定労働日数(会社が決めた、1週間に働く日数)が5日以上、または週の所定労働時間が30時間以上の場合です。

入社からの継続勤務年数 付与される日数
6か月(0.5年)10日
1年6か月11日
2年6か月12日
3年6か月14日
4年6か月16日
5年6か月18日
6年6か月以上20日

2回目以降は、最初の基準日から1年ごと(入社から1年6か月後、2年6か月後…)に付与されます。条文(第39条第2項のただし書)には、前の1年間の出勤率が8割未満だった場合、次の1年間は付与しなくてよいという定めもあります。

週の労働日数が少ない場合(比例付与)

週の所定労働日数が4日以下で、かつ週の所定労働時間が30時間未満の場合は、労働日数に応じて日数が少なくなります(比例付与)。リーフレットの数字は次のとおりです。

週の所定労働日数 1年間の所定労働日数※ 6か月 1年6か月 2年6か月 3年6か月 4年6か月 5年6か月 6年6か月以上
4日169日~216日7日8日9日10日12日13日15日
3日121日~168日5日6日6日8日9日10日11日
2日73日~120日3日4日4日5日6日6日7日
1日48日~72日1日2日2日2日3日3日3日

※週以外の期間(月や年)で労働日数が決められている場合の目安です。日数は少なくなりますが、有給休暇の権利がなくなるわけではありません。

③ 前の会社の有給休暇や勤続年数は、引き継がれる?

今回確認した条文と公的な案内の範囲では、前の会社の有給休暇の日数や勤続年数を、転職先に引き継ぐ決まりは見つかりませんでした。理由を順に整理します。

前の会社の日数は、退職日でなくなる

厚生労働省の「確かめよう労働条件」には、会社を退職した場合、退職日をもって年次有給休暇の権利は消滅する、と書かれています。前の会社に残っていた日数は、退職日までに使わなければ、その会社に対しては使えなくなります。退職までの消化の進め方は、内定後の入社時期交渉・有給消化のコツで説明しています。

勤続年数も、入社日から数え直すのが基本

付与の条件になる「継続勤務」について、厚生労働省のリーフレットは「事業場における在籍期間」を意味し、勤務の実態に即して実質的に判断される、と説明しています。条文も「雇入れの日から起算して」と書いています。転職は、前の会社を退職して、新しい会社と新しく労働契約を結ぶことです。そのため一般には、転職先での勤続は入社日から数え始める、という読み方になります。

同じ会社の中での身分の切り替えは、事情が違います。リーフレットは、定年退職者を嘱託社員として再雇用した場合を継続勤務として扱う例に挙げ、鹿児島労働局のQ&Aは、臨時工を本採用にする場合などは勤務年数を通算するとしています。大阪府の資料は、転籍(別の会社へ移ること)は新しい会社と新たに契約を結ぶため継続勤務の要件は満たさないと整理しつつ、転籍の合意で継続勤務として扱うことは可能とも書いています。

会社が独自に定めている場合もあります

法律が定めているのは、会社が最低限与えなければならない内容です。国の「労働時間等見直しガイドライン」(労働時間等設定改善指針)は、労働者が転職により不利にならないようにする観点から、雇入れ後に初めて有給休暇を付与するまでの継続勤務期間を短くすることなどを、事業主が検討するよう求めています。厚生労働省の事業主向けパンフレットにも、中途採用の労働者が不利にならないよう早期付与を検討しましょう、とあります。ただし、あくまで「検討すること」とされている内容で、付与の時期を直接定めるものではありません。

前の会社の勤続を通算して日数を決める会社があるかどうかは、今回確認した公的な資料には書かれていませんでした。あるとすれば、会社の就業規則や労働条件通知書に書かれるものなので、入社前に書面で確認しておくと安心です。

④ 入社してすぐ、有給休暇は使える?

条文は「6か月間継続勤務」を付与の条件にしています。そのため、入社から6か月がたつまでの間に有給休暇があるかどうかは、法律で決まっている部分ではなく、会社の制度によって変わる部分です。会社が6か月より前に付与することは、前の章で触れた、国の指針が検討を求めている「早期付与」にあたります。

確認の手がかりになるのが、労働条件通知書です。厚生労働省が公表している様式(一般労働者用・常用、有期雇用型。2026年10月1日以降に使用する様式)の「休暇」の欄には、次のような項目があります。

実際の書類がこの様式どおりとは限りませんが、内定後の書類でこの3点が読み取れるかを見るのが近道です。書類がまだ届いていなければ、承諾の返事の前に人事の担当者に尋ねておくと安心です。見方は内定後の労働条件通知書の確認ポイント、求人票の「休日・休暇」欄の見方と、年間休日に有給休暇が含まれないことは求人票の見方で整理しています。

入社から6か月以内に休みたい予定があるとき、有給休暇がまだない期間に休むとどう扱われるのか(欠勤になるのか、別の休暇があるのか)は、会社の決まりによります。この期間の一般的な扱いは、今回確認した公的な資料では分かりませんでした。予定が決まっているなら、承諾の返事の前や入社前に、人事の担当者へ相談しておくと食い違いが減りやすくなります。入社日の調整は内定後の入社時期交渉・有給消化のコツも参考にしてください。

⑤ 試用期間中は、勤続年数に数えられる?

試用期間(入社後しばらくの間、会社が仕事ぶりを見る期間)がある会社も多く、「本採用になってから6か月数えるのか」と心配になる方もいます。試用期間そのものについて書かれた公的な資料は、今回確認できた範囲では見つかりませんでした。

考え方の手がかりはあります。厚生労働省は継続勤務を「在籍期間」と説明し、鹿児島労働局のQ&Aは、臨時工の本採用のような「企業内の身分の切替え」は実質的に労働関係が続いているとして勤務年数を通算するとしています。試用期間は、同じ会社に雇われたまま過ごす期間なので、こうした説明からは、入社日(雇入れの日)から数える考え方になると読み取れます。ただし、これはこの記事での読み取りで、個別の扱いを決めるものではありません。

試用期間中の休暇の扱いが就業規則にどう書かれているかは、入社前に確認すると安心です。試用期間の見方は転職後の試用期間で気をつけることと求人票の見方にまとめています。

⑥ 有給休暇をとるときのルール|理由・時季変更権・年5日・時効

休む理由を説明する必要は?

大阪府の資料によると、判例では、有給休暇の利用目的は労働基準法の関知しないところで、休暇をどう利用するか(取得の理由)は使用者の干渉を許さない労働者の自由、というのが法の趣旨とされています。ただし、申請の方法(申請書の様式や、申請の期限など)は、就業規則に定められていることがあります。休みたい日が決まったら、その手順に沿って早めに申請しておくと調整しやすくなります。

会社は日を変えられる?(時季変更権)

有給休暇は、原則として労働者が請求した時季(日)に与えるものです。ただし、その日に与えると事業の正常な運営を妨げる場合は、会社は他の日に変更できます(労働基準法第39条第5項。これを時季変更権といいます)。厚生労働省のリーフレットには、同じ日に多くの労働者が同時に休暇を指定した場合などが例に挙がっていて、単に「業務多忙だから」という理由では認められないと書かれています。あくまで「他の日に変える」権利で、与えない権利ではありません。個別の場面で認められるかは状況で判断されるので、困ったときは次の章の窓口に確認してください。

年5日の取得

年10日以上の有給休暇が付与される労働者には、そのうち年5日について、会社が時季を指定して取得させることが必要とされています(労働基準法第39条第7項)。指定にあたって、会社は労働者の意見を聴き、尊重するよう努める必要があります。本人が自分で5日以上取得した場合は、会社による指定は不要です。入社6か月後に10日が付与された人は、その基準日から1年以内が対象です(リーフレットの例では、4月1日入社なら10月1日から翌年9月30日まで)。パートタイムの方も、年10日以上が付与されるなら対象です。

時効・不利益な取扱い・取得日の賃金

転職先を辞めるときの有給消化や、消化しきれない日数の扱いは内定後の入社時期交渉・有給消化のコツにも書いています。

⑦ 入社前に確認したいことと、困ったときの相談先

✅ 入社前に確認したいこと
  • 労働条件通知書の「休暇」の欄で、最初の付与が入社何か月後か。6か月以内の有給休暇があるか
  • 最初の付与の日数と、2回目以降の付与日
  • 前の会社での勤続が、付与に関係するか(通算の扱い)
  • 試用期間中の休暇の扱い
  • 申請の方法と期限(就業規則)、時間単位年休の有無

確認する順番の目安は、①労働条件通知書、②就業規則、③人事・総務の担当者です。就業規則の閲覧のしかたも、人事や総務に尋ねます。

書面に書かれた内容と実際の扱いが違う、有給休暇の申請が受け付けられない、といったときは、各都道府県の労働局や労働基準監督署内などにある総合労働相談コーナーが相談先のひとつです。厚生労働省の案内では、予約不要・無料で、専門の相談員が面談または電話で対応し、土日祝日と年末年始は閉庁とされています。労働基準法などへの違反の疑いがある場合は、労働基準監督署などの担当部署に取り次ぐとされています。相談窓口の使い方は職場のハラスメントで転職を考えるときでも説明しています。損害賠償など法律上の判断が必要なことは、弁護士などの専門家への相談になり、この記事では判断できません。

入社後に「聞いていた話と違う」と感じて迷うときは、転職して後悔しないためにの確認の考え方も参考にしてください。

広告(PR)
転職先の条件面で、迷っている方へ

入社後の休暇の扱いのように、求人票では見えにくい条件の確認のしかたで迷ったとき、相談先のひとつとして転職エージェントに話を聞く方法もあります。広告主の紹介によると、ユメキャリAgentは、大手企業の現役の面接官が運営する転職エージェントです。有給休暇の付与の時期や日数は、会社ごとの就業規則や労働条件通知書で決まるため、最後はご自身で書面を確認してください。サービスの内容や対象、利用条件は、公式サイトでご確認ください。

ユメキャリAgentについて見てみる →
労働条件通知書で確認したいときは

内定後に届く労働条件通知書の見方と、条件が違ったときの考え方をまとめています。

労働条件通知書の記事を見る →

📌 まとめ

  • 有給休暇は労働基準法第39条の制度。雇入れの日から6か月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤すると10日が付与される。その後は1年ごとに増え、通常の働き方では最大20日
  • 週の所定労働日数が4日以下で週30時間未満の場合は、日数に応じた比例付与になる
  • 前の会社の日数は退職日で消える。転職先の勤続は入社日から数え直すという読み方が基本で、引き継ぐ決まりは確認できなかった。会社の独自の取扱いは、就業規則や労働条件通知書で確認する
  • 6か月以内の有給休暇は会社の制度による。国の指針は早期付与の検討を事業主に求めているが、付与の時期を直接定めるものではない。労働条件通知書の様式には「6か月以内の年次有給休暇(有・無)」の欄がある
  • 試用期間について書かれた公的な資料は確認できなかった。在籍期間の考え方からは、入社日から数えると読み取れる。就業規則で確認する
  • 休む理由は、判例では労働者の自由とされる。時季変更権は「他の日に変える」権利で、「業務多忙」だけでは認められない。年10日以上付与されたら年5日の取得が必要で、時効は2年
  • 確認の順番は、労働条件通知書、就業規則、人事・総務。困ったときは総合労働相談コーナー(無料)へ
参考にした公的機関の情報

※2026年10月時点で確認した内容です。法令や厚生労働省の案内は見直されることがあるため、最新の内容は、労働局・労働基準監督署の窓口や、勤務先の就業規則・労働条件通知書でご確認ください。

※本記事は、転職先の年次有給休暇について公的機関の案内を整理したもので、個々の会社の対応が適法かどうかの判断や、法律相談はできません。個別のご事情は、労働局などの窓口でご確認ください。