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再就職手当とは?失業手当の受給中に早く転職先が決まったとき、もらえる条件と手続き|就業促進定着手当も

サイト管理人
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転職1回・転職活動3回を経験。実体験をもとに情報をお届けします。
転職活動中に失業保険(雇用保険の「基本手当」)を受け取っているとき、思ったより早く転職先が決まることがあります。そんなときに知っておきたいのが「再就職手当」です。ハローワークの案内では、早く安定した職業に就いた人に支給することで、早期の再就職を促す制度とされています。この記事では、再就職手当の支給条件、金額のしくみ、申請の流れ、そのあとの「就業促進定着手当」までを、公的な案内で確認できた範囲でまとめました。失業保険の基本は退職に伴う手続きと、退職後に使える制度まとめ、職業訓練や教育訓練給付は職業訓練(ハロートレーニング)と教育訓練給付で説明しています。この記事は「基本手当の受給中に就職が決まったとき」に絞っています。
⚠️ はじめにお読みください
2026年10月時点で、ハローワークインターネットサービス・厚生労働省・e-Gov法令検索が公表している案内をもとにまとめた一般的な情報です。この記事は、あなたが再就職手当の対象になるかどうかの判断や、金額の計算をするものではありません。支給の可否や金額は、離職の理由、基本手当の残りの日数、就職先の条件などで変わり、ハローワークが判断します。日額の上限額などは毎年8月1日に改定されます。ご自身の場合は、お住まいの地域のハローワークの窓口でご確認ください。

① 再就職手当とは?どんな制度?

失業保険の基本手当は、離職の理由や被保険者だった期間などによって、受け取れる日数の上限(所定給付日数)が決まっています。この日数を使い切る前に、安定した職業に就いた場合に支給されるのが、再就職手当です。ハローワークインターネットサービスの「就職促進給付」のページでは、基本手当の受給資格がある人が安定した職業に就いたとき(雇用保険の被保険者となる場合や、事業主となって雇用保険の被保険者を雇用する場合など)に、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あり、一定の要件に該当する場合に支給される、と案内されています。

「支給残日数」とは、就職日の前日までの失業の認定を受けたあとに残っている基本手当の日数のことです。基本手当の日額や所定給付日数の考え方は、退職に伴う手続きの記事をご覧ください。

法律では、雇用保険法第56条の3に「就業促進手当」の定めがあり、再就職手当はそのひとつです。この記事の後半で説明する「就業促進定着手当」も、同じ就業促進手当にあたります。

② もらえる条件|支給の要件を整理

ハローワークの「再就職手当のご案内」(リーフレット)では、再就職手当の支給を受けるには、次のすべての要件を満たす必要があるとされています。

  1. 待期期間のあとに就職したこと:受給手続き後の7日間の待期期間が満了したあとに、就職(または事業を開始)したこと
  2. 支給残日数が3分の1以上あること:就職日の前日までの失業の認定を受けたうえで、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あること
  3. 前の会社に再び就職したものでないこと:離職した前の事業主に再び就職したのでなく、また、離職した前の事業主と資本・資金・人事・取引面で密接な関わりがない事業主に就職したこと
  4. 給付制限がある場合の就職の経路:離職の理由によって給付制限(基本手当が支給されない期間)がある場合は、求職申込みをしてから待期期間満了後1か月の期間内は、ハローワークまたは職業紹介事業者の紹介によって就職したこと
  5. 1年を超えて勤務することが見込まれること:雇用期間が1年以下で更新が見込まれない場合などは、この要件に当てはまらないとされています
  6. 雇用保険の被保険者になっていること:原則として、就職先で雇用保険の被保険者になっていること
  7. 過去3年以内に受けていないこと:過去3年以内の就職について、再就職手当または常用就職支度手当の支給を受けていないこと(事業開始にかかる再就職手当も含まれます)
  8. 求職申込み前に内定していた会社でないこと:受給資格の決定(求職申込み)の前から採用が内定していた事業主に雇用されたものでないこと

内定の時期が、受給資格の決定より前か後かが関わるため、判断に迷うときは、就職先に承諾の返事をする前に、ハローワークの窓口で確認しておくと安心です。

⚠️ 「給付制限」がある人は、紹介の経路に注意
自己都合での退職などで給付制限がある場合は、待期期間満了後の1か月の間は、ハローワークまたは職業紹介事業者の紹介による就職であることが条件とされています。この1か月を過ぎたあとは、就職の経路は問わないとされています。東京ハローワークの案内では、職業紹介事業者は許可・届出のある事業者とされています。民間の転職エージェントなどを使う場合に、そのサービスが対象になるかどうかは、ハローワークでご確認ください。給付制限がない場合は、知人の紹介や求人広告への応募による就職でも対象になる、と案内されています。転職エージェントとハローワークの違いは転職エージェントとハローワークの違い・使い分け方をご覧ください。

なお、支給残日数が3分の1未満でも、障害のある方など就職が困難な方を対象とした「常用就職支度手当」という別の給付があります(雇用保険法第56条の3第1項第2号)。

③ いくらもらえる?|金額の計算のしくみ

基本の式

ハローワークの案内では、再就職手当の額は次の式で示されています。

📝 再就職手当の額(ハローワークの案内より)
  • 基本手当日額 × 所定給付日数の支給残日数 × 給付率(1円未満の端数は切り捨て)
  • 給付率70%:支給残日数が所定給付日数の3分の2以上の場合
  • 給付率60%:支給残日数が所定給付日数の3分の1以上の場合
  • 基本手当日額には上限があります

早く就職して支給残日数が多いほど、給付率が高くなる仕組みです。給付率が変わる支給残日数の目安は次のとおりです(リーフレットの表より)。

所定給付日数 給付率60%になる支給残日数 給付率70%になる支給残日数
90日30日以上60日以上
120日40日以上80日以上
150日50日以上100日以上
180日60日以上120日以上
210日70日以上140日以上
240日80日以上160日以上
270日90日以上180日以上
300日100日以上200日以上
330日110日以上220日以上
360日120日以上240日以上

なお、延長給付の支給残日数は、再就職手当に係る支給残日数としてはみなされないと案内されています。

基本手当日額の上限(令和8年8月1日以降)

再就職手当の計算に使う基本手当日額には、上限があります。ハローワークインターネットサービスの「就職促進給付」のページと、令和8年8月1日付の再就職手当のご案内(リーフレット)では、次のとおり示されています。この額は毎年8月1日に改定され、リーフレットでは令和9年7月31日までの額とされています。

離職時の年齢 基本手当日額の上限(再就職手当の計算に使う額)
60歳未満6,745円
60歳以上65歳未満5,454円

実際の基本手当日額は受給資格者証で確認できます。

リーフレットには、基本手当日額4,000円・所定給付日数90日の人が、給付制限期間中に支給残日数90日で就職した場合(給付率70%)に、4,000円×90日×70%=252,000円となる例が示されています(仮の数字で、実際の金額とは関係ありません)。ご自身の見込みは、基本手当日額と支給残日数、就職日によって変わります。この記事では個別の計算はしません。

④ 申請の流れと、期限

ハローワークの案内で確認できた範囲で、一般的な流れを整理します。書類の名称や運用は、ハローワークによって異なる場合があります。

  1. 就職日の前日までの失業の認定を受ける:これが要件に入っています。ハローワーク立川の案内では、就職日の前日(土日祝のときは直前の平日)に来所し、受給資格者証や失業認定申告書を持参して、再就職手当などの申請の案内を受けるとされています
  2. 支給申請書を受け取る:ハローワークで渡される再就職手当の支給申請書に、事業主(就職先)から証明(採用証明書)を受けます
  3. 就職日の翌日から1か月以内に提出する:リーフレットでは、再就職手当の支給申請書は、就職した日の翌日から1か月以内に、本人、代理の方、または郵送で提出するよう案内されています
  4. 支給の決定を待つ:手当が支給された後は、就業促進定着手当の案内(第5章)も届きます
⚠️ 就職先に「証明」をお願いする必要があります
支給申請書には、就職先の事業主による証明が必要です。期限は「就職日の翌日から1か月以内」とされているため、入社したらなるべく早めに、書類の扱いを担当者に伝えておくとスムーズです。前日に来所できなかった場合の扱いなど、細かい点はハローワークで確認してください。

入社時に会社へ提出する書類は入社時に必要な書類と手続きで整理しています。

⑤ 就業促進定着手当|再就職後の賃金が下がった場合

再就職手当をもらったあとに、賃金が離職前より低くなった場合に支給される可能性があるのが「就業促進定着手当」です。ハローワークのリーフレットでは、次のように案内されています。

📝 就業促進定着手当の対象者(リーフレットより)
  • 再就職手当の支給を受けていること
  • 再就職手当の支給を受けた再就職の日から、同じ事業主に6か月以上、雇用保険の被保険者として雇用されていること
  • 再就職後6か月間の賃金の1日分の額が、離職前の賃金日額を下回ること

起業により再就職手当を受けた場合や、離職前の賃金日額が下限額の場合は、受けられないとされています。

金額と上限

支給額は、「(離職前の賃金日額-再就職後6か月間の賃金の1日分の額)×再就職後6か月間の賃金の支払基礎となった日数」の式で計算されます。ただし上限があり、上限額=基本手当日額(再就職手当と同額の上限)×支給残日数×20%とされています。令和7年3月31日以前に再就職して再就職手当を受けた場合は、再就職手当の支給率が70%のときは30%、60%のときは40%となる、という別の取扱いもあります。

離職前の賃金日額の上限・下限は、毎年8月1日に改定されます。リーフレットでは次の額が示されています。

区分 離職前の賃金日額の上限額・下限額
上限:30歳未満14,900円
上限:30歳以上45歳未満16,540円
上限:45歳以上60歳未満18,220円
上限:60歳以上65歳未満17,400円
下限:全年齢共通3,203円

申請の期間と書類

リーフレットによると、申請書は再就職手当の支給決定通知書とともにハローワークから郵送され、再就職した日から6か月経過した日の翌日から2か月間に、再就職手当の支給申請をしたハローワークへ申請します(郵送も可)。書類は、就業促進定着手当支給申請書、雇用保険受給資格者証、就職日から6か月間の出勤簿の写し、同じ期間の給与明細または賃金台帳の写し、とされています。出勤簿や給与明細は、手元に残しておくと手続きが進めやすくなります。

⑥ 早く就職すると、失業給付の残りはどうなる?

「残りの基本手当」と「再就職手当」の関係

就職日以降の分の基本手当は受け取れなくなり、そのかわりに、支給残日数に応じた再就職手当が支給される、という関係です。

雇用保険法第56条の3第4項には、再就職手当を支給したときは、その額を基本手当日額で割った日数分の基本手当を支給したものとみなす、という趣旨の定めがあります。給付率は60%または70%で、支給残日数の全額が手当になるわけではありません。

⚠️ 「早く決めたほうが得」かどうかは、人によって違います
受取額の比べ方は、日数・日額・就職先の条件などで変わります。この記事では「どちらが得か」の判断はしません。転職先の条件は、手当の金額だけで決めるものではありません。転職して後悔しないためにも参考にしてください。

再就職手当を受けたあとに離職したとき

リーフレットでは、就業促進定着手当の支給後に離職して失業状態になった場合、再就職手当と就業促進定着手当を除く、残りの日数分の基本手当を受給できる場合がある、と案内されています。また、12か月(解雇・倒産などによる退職の場合は6か月)以上働いたあとは、新たに雇用保険の受給資格が生じるため、その受給資格で基本手当の給付を受けることになる、とも書かれています。詳しくは、ハローワークで確認してください。

税金など、お金まわりの注意

雇用保険法第12条では、失業等給付として支給を受けた金銭を標準として、租税その他の公課を課することができないとされています(就業促進手当は、第10条で失業等給付の就職促進給付とされています)。個別の税の扱いは、ご不安な場合は税務署でご確認ください。

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⑦ つまずきやすい点と、確認できる窓口

再就職手当は、「早く決めれば受け取れる」と決まっているものではなく、要件を満たし、ハローワークの審査を受けて支給が決まる制度です。「受給資格者証と支給残日数を確認する」「内定や応募の経路を、就職前にハローワークに伝える」「申請期限を意識する」の3点から始めると、進めやすくなります。

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📌 まとめ

  • 再就職手当は、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上ある状態で安定した職業に就いたときに、要件を満たす場合に支給される(ハローワークの案内)
  • 要件は複数あり、待期期間後の就職、前の事業主でないこと、1年を超える勤務の見込み、過去3年以内に受給していないこと、求職申込み前の内定でないことなどが示されている。給付制限がある場合は、就職の経路にも条件がある
  • 額は「基本手当日額×支給残日数×給付率(70%または60%)」。基本手当日額の上限は、令和8年8月1日以降の案内で60歳未満6,745円、60歳以上65歳未満5,454円
  • 申請は就職日の翌日から1か月以内。就職先の事業主の証明が必要
  • 再就職後6か月以上同じ事業主に雇用され、賃金が離職前より下がった場合は、就業促進定着手当の対象となる場合がある
  • 個別の可否・金額は、ハローワークの窓口で確認する
参考にした公的機関の情報

※2026年10月時点で確認した内容です。基本手当日額の上限額などは毎年8月1日に改定されます。制度や案内は改正・改定されることがあります。最新の情報は、お住まいの地域のハローワークでご確認ください。

※本記事は、再就職手当と就業促進定着手当について、公的機関の公表情報をまとめた一般的な情報です。個別の支給可否や金額の判断・計算は行っていません。ご自身の場合は、お住まいの地域のハローワークの窓口でご確認ください。