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40代の転職|経験の棚卸しと、よくある不安への考え方

サイト管理人
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転職1回・転職活動3回を経験。実体験をもとに情報をお届けします。
40代になると、転職の不安は30代のころとも違う形で出てきやすくなります。「今から動いても遅いのでは」「マネジメントの経験がないけれど大丈夫だろうか」「年収が下がるのでは」「年下の上司のもとで働けるだろうか」——この記事では、こうした40代の転職でよくある不安を、法令と公的な統計で確認できる範囲で整理しました。企業が40代に期待しやすいと言われること、経験の棚卸しの切り口、書類・面接での伝え方、公的な相談窓口も取り上げます。
⚠️ はじめにお読みください
2026年10月時点で、一般にこう言われているという考え方と、厚生労働省などが公表している情報を整理した記事です。同じ40代でも、職種や業界、住んでいる地域、積んできた経験によって状況はまるで違います。「40代だから有利」とも「40代だから不利」とも言えず、「何歳まで」という公的な線引きもありません。紹介する統計は全国の平均的な傾向で、ご自身の応募がどうなるかを示すものではない点をご了承ください。

① 40代の転職は「遅い」のか|公的な数字で確認する

「40代で転職するのは遅いのでは」という見方は、印象で語られることが多いテーマです。ここでは、公的な統計で確認できることだけを整理します。

その年に転職した人の割合

厚生労働省の「雇用動向調査」では、転職入職率(1月1日時点の常用労働者数に対する、その年に転職で入職した人の数の割合)が年齢階級別・男女別にまとめられています。令和7(2025)年のうち、40代と、見比べるための35〜39歳を並べました。

区分 男性 女性
全体(全年齢) 9.1% 10.7%
35〜39歳 7.8% 9.3%
40〜44歳 7.3% 10.5%
45〜49歳 6.0% 10.0%

出典:厚生労働省「令和7年 雇用動向調査結果の概要」図4-1、付属統計表1-2(令和7(2025)年の1年間)。全体の転職入職率は9.9%。

男性は、年齢が上がるほど転職入職率が低めになる傾向が見られます。女性は40代でも10%前後で、全体の10.7%に近い水準です。ただし、これはその年に実際に転職した人の割合で、転職を希望した人のうち何割が実現できたかを表すものではありません。40代でも転職している人がいると知る程度にとどめてください。30代の数字は30代の転職|キャリアの棚卸しと、よくある不安への考え方で紹介しています。

募集・採用の年齢に関するルール

会社などの事業主は、労働施策総合推進法(旧・雇用対策法)により、募集や採用で年齢による制限を設けることが原則として禁止されています。厚生労働省は、求人票に「年齢不問」とあっても、年齢を理由に応募を断ることや、年齢で合否を決めることは法の規定に反すると案内しています。例外にあたる場合や、年齢を理由に断られたと感じたときの相談先は、転職で年齢は不利になる?年代別の考え方に詳しくまとめたため、この記事では深入りしません。

② 企業が40代に期待しやすいと言われること

企業によって重視する点は違いますが、40代の採用では、次のようなことが期待されやすいと言われています。全部をそろえる必要はなく、応募先の求人票の仕事内容や「求める経験」に合わせて、当てはまるものを選べば十分です。

期待されやすいこと 内容 示す材料の例
専門性の深さ 特定の分野について、判断の根拠を説明できる知識と経験があるか 扱ってきた分野・技術・資格、難しい場面での対応の経過
調整力 部署内外や取引先など、立場の違う相手の間に立って物事を進めた経験 利害が分かれた場面での進め方、関係者の数、合意に至った過程
後進の育成・助言 後輩やメンバーに教えたり、相談に乗ったりして、チーム全体の力を高めた経験 教えた相手の人数や期間、育成のために工夫したこと
課題を見つけて動かす力 問題を見つけ、周りを巻き込んで改善を形にした経験 改善前後の違い、自分が担った役割、周りへの働きかけ
新しい環境への適応と学ぶ姿勢 これまでのやり方にこだわりすぎず、新しい職場のルールや知識を取り入れられるか 最近学んだこと(研修・資格・新しいツールなど)、環境が変わったときの対応

管理職の募集なら部下を持った経験が重視されやすく、専門職や担当者の募集なら、肩書きがなくても、専門性や周りへの働きかけを具体的に示せることが材料になります。「40代はこうだ」と一括りにせず、求人票の記載と自分の経験を一つずつ見比べてください。

③ 経験の棚卸し|40代は「役割の広がり」と「持ち運べる力」で整理する

経験の棚卸しとは、これまでの仕事を書き出して見直すことです。基本の手順は自己分析のやり方|転職前のキャリアの棚卸しに載せています。働いてきた年数が長い40代は、書き出す内容が膨らみがちなので、ここでは40代の整理に向く切り口を4つ補います。

🧭 40代の棚卸しで意識したい4つの切り口
  • 年表ではなく「役割の変わり目」で区切る——異動、担当の変更、昇格、組織変更など、仕事の中身が変わった節目ごとに、「状況・自分の役割・行動・結果」を書きます。年数を順に並べるより、役割が広がってきた流れが伝わります
  • 「自分がやったこと」と「チームで出した成果」を分ける——経験が長いと、成果が部署やチームの成果になっていることが増えます。応募書類では、その中で自分が判断したこと、調整したこと、教えたことを切り分けて書くと、役割が伝わります
  • 「新しい場でも使える力」と「その職場でしか通用しない知識」を分ける——社内の独自のやり方や、特定の取引先との関係は、環境が変わると使えないことがあります。専門知識、調整力、改善の進め方など、持ち運べる力を中心に整理します
  • 「これから担いたい役割」と「譲れない条件」を決める——専門を深めたいのか、人を育てる立場に回りたいのか、現場で手を動かし続けたいのかを考えます。収入・勤務地・働き方・家族の事情にも優先順位をつけ、譲れない条件を絞っておくと、応募先を選ぶ基準になります

書き出した内容を全部書類に載せると、かえって要点がぼやけます。応募先の求人票から逆算して、関わりの深い経験を選びましょう。数字は根拠を説明できるものだけにし、前の職場の社外秘の情報は書かないでください。

④ よくある不安への考え方|年収・マネジメント経験・家族や住まい・環境の変化・年下の上司

40代の転職でよく聞かれる不安のうち、ここでは5つを整理します。未経験の職種への不安は⑤で扱います。

「年収が下がるのでは」

同じ調査には、転職した人の賃金が前の職場と比べて増えたか減ったかの集計もあります(令和7(2025)年)。

区分 増加 変わらない 減少
全体 40.8% 25.5% 31.0%
40〜44歳 44.9% 24.6% 27.4%
45〜49歳 41.1% 28.0% 30.1%

出典:厚生労働省「令和7年 雇用動向調査結果の概要」表6。自営業からの転職は対象外です。賃金の変動が「不明」の人がいるため、3つの割合を足しても100%にはなりません。

40代では、賃金が増えた人の割合が減った人の割合を上回っています。ただし、減った人も40〜44歳で27.4%、45〜49歳で30.1%います。増える人、変わらない人、減る人のどれもいるというのが実際の姿で、「40代だから下がる」とも「上がる」とも言えません。なお、この調査の「賃金」は年収そのものではありません。賞与や手当、固定残業代の扱いによって、年収の見え方は変わります。求人票の見方は求人票の見方|固定残業代・年間休日・試用期間・勤務地を確認するポイント、交渉の考え方は転職の年収交渉のコツにまとめています。

「マネジメントの経験がない」

40代の求人では、管理職や、チームをまとめる役割を挙げているものもあります。ただ、すべての求人が管理職の経験を求めているわけではありません。まずは、求人票の「応募資格」「求める経験」にどう書かれているかを確かめてください。必須の条件なのか、歓迎の条件なのかで、応募の考え方は変わります。

また、マネジメントの経験は、役職についた経験だけを指すとは限りません。後輩への指導、プロジェクトの進行管理、他部署や取引先との調整なども、周りと協力して成果を出した経験として整理できます。肩書きが無いことを不足と決めつけず、何人に、どのくらいの期間、どう関わったかを事実のとおりに書き出してみてください。

「家族や住まいの事情と両立できるか」

40代は、子どもの進学、住まいに関わる費用、親の介護など、家庭の事情が重なりやすい年代です。応募を始める前に、次の点を整えておくと迷いにくくなります。

✅ 先に整理しておきたいこと
  • 収入が変わったときの家計への影響を、世帯で試算しておく(毎月の固定的な支出、返済中のものがあればその額を含めて)
  • 勤務地、通勤時間、転勤の有無、在宅勤務の可否など、譲れない条件を家族と話し合っておく
  • 親の介護などで働き方に制約が出る可能性があれば、休暇・休業・時短勤務の制度の内容と使える条件を、内定後に労働条件通知書や就業規則で確認する(会社や制度によって異なります)
  • 残業の多さや休みの取りやすさは、求人票だけでは読み取りにくい。面接で質問して確かめる(面接での逆質問の考え方とコツ)

ちなみに、厚生労働省は、家族の職業・続柄・健康・収入、住宅の状況、生活環境・家庭環境などを「本人に責任のない事項」としています。応募書類や面接でこれらを把握しようとすることは、就職差別を招きかねないとされています。もし面接で聞かれた場合に、どこまで答えるかは、ご自身で考えてよい事柄です。

「新しい環境に慣れられるか」

経験が長いほど、前の職場のやり方が体に染みついています。企業側は、やり方が違う場面でも、新しい職場のルールを受け止めて動けるかを気にしやすいと言われています。面接では、環境や担当が変わったときの対応や、最近学んだことを、事実で話せるようにしておくと安心です。応募する側も、入社後の研修や、最初に任される仕事の範囲を確かめておくと、入社後のずれを減らせます。

「年下の上司や同僚と働けるか」

転職先で、年下の上司や同年代の同僚と働くことは珍しくありません。年齢の上下ではなく、役割の違いとして受け止められるかが大切だと言われています。相手の立場を尊重しつつ、自分の専門性が役立つ場面では力を貸す姿勢が、関係づくりにつながると考えられます。配属先の構成や上司の役割は、面接で尋ねられる場合もあります。不安が大きいときは、転職活動がつらいとき|気持ちの整え方と、休み方も読んでみてください。

⑤ 未経験の職種へ移るときの現実的な考え方

「40代から未経験の職種に移るのは厳しいのでは」と悩む方は少なくありません。厳しさの度合いは、目指す職種や業界の事情、これまでの経験で大きく変わり、「40代だから無理」とも「40代でも問題ない」とも言えません。基本の考え方は未経験職種への転職を成功させるコツに譲り、ここでは40代ならではの視点に絞ります。

💡 40代で未経験の職種を考えるときに意識したいこと
  • 「全く新しい仕事」か「経験を活かせる隣の仕事」かを見分ける——今の業界や顧客の知識、調整や育成の経験が活きる職種なら、未経験でも説明の材料があります
  • 募集条件を一件ずつ確認する——「未経験歓迎」とあっても、求める人物像や経験が書かれていることがあります。仕事内容・研修・給与の内訳(固定残業代など)も確かめます(求人票の見方)
  • 資格や学び直しにかかる期間と費用を見積もる——必要な資格があるのか、働きながら学べるのかを、先に調べておきます
  • 収入の見通しを立てておく——入社時の収入が現職より下がる場合に備えて、世帯の生活費の下限を決め、家族とも共有しておきます
  • 段階を踏む選択肢も考える——今の経験を活かせる職種に移ってから、目指す職種に近づく進め方もあります

すでに学び始めていることや、関連する経験は、「なぜその職種か」の根拠として添えると伝わりやすくなります。

⑥ 書類・面接での伝え方

職歴が長い40代は、何を書くかより何を省くかが大切になります。応募先の求人票と関係の深い経験を中心にして、読み手が短い時間で要点をつかめるように整理します。

転職の理由は、不満だけを並べるのではなく、「これから何をしたいか」とつなげて整理すると伝わりやすくなります(志望動機の書き方の基本|転職理由との違い)。

⑦ 在職中に進めるか、公的な相談窓口をどう使うか

任されている役割が大きい40代は、収入が途切れる不安や、引き継ぎの負担が気になりやすいものです。在職中に進める場合と退職してから進める場合の比較は、転職活動は在職中・退職後どちらがいい?メリット・デメリット比較にまとめました。ここでは、40代の方が見ておきたい3点だけを挙げます。

📝 考えておきたい3つの点
  • 貯蓄で何か月の生活を支えられるか——退職したあとは、生活費のほかに、健康保険料・年金保険料・住民税などを自分で納める場面が出てきます。世帯全体の支出で見積もります
  • 在職中に動く時間を確保できるか——面接が平日の昼間に組まれることは多く、仕事との両立が課題になりえます。日程のやりとりを任せられる転職エージェントを使う手もあります
  • 引き継ぎにかかる期間——担当が重いほど、後任への引き継ぎが長引く場合があります。進め方は退職の切り出し方・円満退職のコツ、入社日の調整は内定後の入社時期交渉・有給消化のコツをご覧ください

ハローワークの「中高年層(ミドルシニア)専門窓口」

公的な相談先としては、ハローワークがあります。厚生労働省の案内によると、ハローワークには「中高年層(ミドルシニア)専門窓口」があり、就職氷河期世代を含む中高年層の安定就職を支援しているとされています。この窓口は、令和7年度から対象年齢を広げ、「就職氷河期世代専門窓口」から改称されたものです。2026年10月時点で確認できた範囲では、次のとおりです。

🏛️ 窓口の案内(厚生労働省の公表内容)
  • 利用対象:概ね35〜59歳で、正社員での就職を希望し、これまで安定した就労経験が少ない方(例として、正社員の経験が少ない、非正規雇用の経験が多い、短期の仕事を繰り返している)とされています。対象に当てはまるかは、利用したいハローワークに問い合わせるよう案内されています
  • 支援の内容:キャリアコンサルティング、求人開拓、応募書類の作成支援、模擬面接などの面接指導、中高年層向けセミナー、中高年層を積極的に採用する「限定・歓迎求人」の紹介、就職後の定着支援

窓口の設置場所や最新の対象条件は変わることがあるため、お近くのハローワークで確認してください。この窓口の対象に当てはまらない場合も、ハローワークの通常の職業相談や、民間の転職エージェントなど、ほかの相談先があります。それぞれの違いと使い分けは転職エージェントとハローワークの違い・使い分け方、エージェントの使い方は転職エージェントの使い方|複数使うべきかで整理しています。

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公的な窓口と民間のサービスでは、運営の仕組みも、受けられる支援も違います。違いを知ってから選ぶと、自分に合う相談先を見つけやすくなります。

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📌 まとめ

  • 令和7(2025)年の転職入職率は、40〜44歳で男性7.3%・女性10.5%、45〜49歳で男性6.0%・女性10.0%。数字は「その年に転職した人の割合」であり、個別の見通しを示すものではない
  • 募集・採用での年齢制限は原則として禁止されている(例外はこちら)。「何歳まで」という公的な基準はない
  • 企業が期待しやすいと言われるのは、専門性・調整力・後進の育成・課題を動かす力・新しい環境への適応など。応募先の求人票と照らして、当てはまるものを示す
  • 経験の棚卸しは、「役割の変わり目」で区切り、自分の役割と持ち運べる力を分けて整理する
  • 転職後の賃金は、令和7年は40〜44歳で「増加」44.9%・「減少」27.4%、45〜49歳で「増加」41.1%・「減少」30.1%。上がる人も下がる人もいる
  • 未経験の職種は、経験を活かせる隣の仕事かどうかを見分け、収入の見通しと学び直しの費用を先に見積もる
  • 公的な相談先として、ハローワークの中高年層(ミドルシニア)専門窓口がある。対象や最新の情報は、最寄りのハローワークで確認する
参考にした公的機関の情報

※2026年10月時点で確認した内容です。資料や法令は改定されることがあります。最新の情報は、各公式サイトや最寄りのハローワークでご確認ください。

※本記事は、40代の転職をめぐる一般的な考え方と、公的機関の公表情報をまとめたものです。実際の状況は企業・職種・地域・個人によって異なり、記事の内容が選考や年収の結果を左右するものではありません。個別の応募の見通しや、法令の当てはめ、窓口の対象条件は、最寄りのハローワークや都道府県労働局にお尋ねください。